宿泊施設オーナーに聞く、南房総ワーケーションの可能性
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ワーケーションには拠点となる宿泊施設が欠かせません。そこで今回は、ワーケーション利用可能で実績もある宿泊施設オーナーのおふたりに、南房総ワーケーションの可能性を聞いていきます。
【お話を聞いた金子岳人さん(左)・山口惠子さん(左)】
ひとり目は、南房総市千倉エリアにある「ちくらつなぐホテル」オーナーの金子岳人さん。ちくらつなぐホテルは、昭和49年に建てられた都内の小学校の保養所をコンバージョンした施設で、保養所時代の優しい面影を残しながらも都会的でスタイリッシュなデザインで生まれ変わった施設です。
ふたり目は、南房総市白浜エリアにある「ル・ファーレ白浜」オーナーの山口惠子さん。ルファーレ白浜は、独立した3棟のデザイナーズコテージで、3棟すべてに防音スタジオを完備しているのが特徴の宿泊施設です。
ワーケーション利用の現状
まずは、現在のワーケーション利用についてお聞きします。
金子さん
「10~20名ほどでの企業研修型ワーケーションで使っていただくことが多いですね。やはり、都心のオフィスのような狭い空間で研修を行うよりも、仕事場から少し離れた自然が近い広々とした環境で研修する方が良いのではと思います。保養所時代の食堂をリノベーションしたカフェ空間や海の見える2階のアトリエはとても気持ちが良く、好評です。私自身もそこでよくリモートワークをしています。他にも、BBQや焚火のできる大型のファイヤープレイス、広い芝生の庭や20人ほどが集まれるレクルームなど、用途に合わせて、お部屋やアクティビティのオプションのご提案をこちらからもしながら使っていただいています。
夏は個人のお客様も多いので難しいのですが、それ以外の季節は人数によって貸し切り対応もしています。泊数は1泊もしくは2泊がほとんどで、研修型だと月平均2団体ほどのご利用があります。リピートもありますし、自治体やワーケーション情報サイトからのお問い合わせも近年増えてきました。」
【広々とした館内(ちくらつなぐホテル)】
山口さん
「コテージは南房総の自然の美しさを最大限に楽しめるように設計されており、全棟に音楽スタジオが併設されていることから、スタジオ利用を目的としたミュージシャンのワーケーション利用が多いですね。平均して月に3組程度の利用があります。通年で利用できる『アーティスト・ワーケーションプラン』では平日三泊以上の場合、スタジオ利用料込みの料金が安くなります。ミュージシャンの制作活動はスタジオにこもることが多く、都内では料金も様々にかかってしまうんですね。ルファーレ白浜なら、本格的なスタジオを使いながら開放的なロケーションも楽しめ、インスピレーションも湧くと好評いただき、リピーターも多いです。
また、こういったスタジオ付きコテージは山の中が多いため、海が近い立地なのも人気のようです。コテージは1棟当たり最大16名の利用が可能なので、企業研修などにもご利用いただいています。」
【自然光の入る開放的なリビング(ル・ファーレ白浜)】
ワーケーションでのオススメの施設の使い方
次に、ワーケーションでオススメの施設利用方法などについてお聞きします。
金子さん
「当施設では、仕事に使う設備のスペックを整えるようにしています。オフィスと全く同じとは言えませんが、通信環境はもちろん、大型のプロジェクターやオフィス用の本格的なプリンターなど、できるだけイレギュラーにも対応できるようにしていますので、仕事や研修に集中してもらえたらと思います。それから、アクティビティに関しては、リクエストや過ごし方のイメージを具現化できるよう、スタッフがお手伝いしています。ワーケーションではこれをしなければならない、ということは決まっていないので、ここで何ができるか?を考えてご提案しています。
また、地域連携にも力を入れていて、特に千倉エリアで展開している日本国内最北限のサトウキビ畑での収穫体験や生絞り体験(11月~2月)、そのサイトウキビを使ったラム酒蒸留所見学はここでしかできない体験として好評です。」
【サトウキビ収穫体験の様子(ちくらつなぐホテル)】
山口さん
「私がおこなっている取り組みのひとつに、「親子ワーケーション」があります。この企画は、白浜への関係人口を増やす活動でもあるのですが、親子で白浜を訪れてもらい、保護者は仕事をして、その間に子どもは地域内で自然に触れあう体験をするというもので、今年度の体験のメインは、大豆を種まきから収穫まで体験すること。子どもの貴重な体験機会になるとともに、親子で過ごす充実した時間となっています。私自身が公認ワーケーションコンシェルジュなので、企画だけでなく、希望に合ったプランニングのお手伝いも可能です。コテージを3棟とも貸し切ってチームに分かれて活動する企業研修や、施設内のスタジオでの楽器を使ったチームビルディングもオススメですよ。」
【思い思いの場所でワークできる(ル・ファーレ白浜)】
南房総ワーケーションの今後について
最後に、南房総ワーケーションの今後について、お話してもらいました。
金子さん
「私もそうなのですが、南房総では仕事のオンオフがしやすく、リモートワーク/研修とリフレッシュが気軽にスイッチできると感じます。そんな南房総の良さがまだまだ知られていないと思うので、これからもっと魅力を打ち出していければと考えています。地域連携はもちろんですが、ワーケーション利用での関係性が深まった団体との連携企画も検討しており、ワーケーションを含めた南房総とのかかわり方をより深く広げていければ。」
山口さん
「南房総は東京から約90分と近い場所で、ちょっと車を走らせれば普段のオフィスや生活とは全く違う南国の風景が広がっています。この地で心に湧き上がるインスピレーションに期待して、ぜひ足を運んでもらえたらと思っています。」
【ル・ファーレ白浜コテージ外観】
ただ宿泊して仕事をして観光地を巡るだけではない、南房総ワーケーションを実現する「ちくらつなぐホテル」と「ルファーレ白浜」をはじめ、南房総には宿泊すればより南房総を近く感じられる宿泊施設が多くあります。
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ニーズに合わせて宿泊施設を選んで、実りあるワーケーションをしてみませんか?