2023年度 千葉県ワーケーションのこれまでとこれから
- オフサイトミーティング
- チームビルディング
- モニターツアー
- 千葉県
- 合宿型ワーケーション
コロナ禍での人の集まりや移動の制限が少なくなってきた2023年度。ワーケーションを検討する法人や個人も増えてきたと考えられ、同時にワーケーションを呼び込む自治体も多くなってきました。そんな中で、千葉県ではどのような取り組みが行われているのでしょうか?千葉県全体のワーケーションについて、千葉県商工労働部観光企画課(2024年4月より観光政策課に名称変更)の担当者からお話を聞きました。
これまでの千葉県全体のワーケーションへの取り組み
全国では、長野県・和歌山県・秋田県などがワーケーションへ特に積極的な取り組みを行っています。千葉県では、2021年度からワーケーションへの取り組みを開始していて、2023年度で3年目となりました。
観光スポットの多い千葉県は休日には訪問客が多く、旅行先としても知られていますが、平日の利用は少なく、そこが千葉県全体の課題となっています。
ワーケーションに関しても、企業の就業日である平日での施設やアクティビティの利用の増加を大きな目標としており、業務が主体の合宿型ワーケーションや会社から離れた場所でおこなうオフサイトミーティング等での利用を想定しています。
2021年度~2023年度には、「ちばワーケーション受入促進事業」として、ワーケーションプログラムの作成、「ちばワーケーション受入促進広域連携会議」の実施、県内での計4回のモニターツアー(内、1回は南房総エリア)を実施するなどしました。
※本記事の写真は2022年度モニターツアーでのHEGURI HUB(1枚目)、シラハマ校舎(2枚目)
2023年度のモニターツアーでは、SDGsに注目したファームツアー、チームビルディングを促す体験型アクティビティなど、千葉の自然を生かしたプログラムが組まれ、参加者からも好評を得ています。さらに、2023年9月には熊谷千葉県知事もワーケーションを体感し、稲刈り体験や棚田を望むワークスペースでの業務、オンライン会議、地域住民との交流などが行われました。
ちばワーケーションPR動画「知事実施編」
また、ワーケーション環境を整えてワーケーション誘致の継続が見込まれる自治体や地域団体に対し「ちばワーケーション環境整備事業補助金」での支援を行い、親子ワーケーション、合宿型ワーケーションなど様々なかたちのワーケーション受け入れる環境整備が行われ、3年間で13団体が活用しました。
千葉県ワーケーションの今後の展望
千葉県は首都圏からのアクセスが非常に良いため、ワーケーション参加者の移動時間や経費の負担が少なく、海と山のどちらもあり気軽に豊かな自然の中で過ごせるのが大きな特徴です。その特徴を生かし、主に首都圏企業を対象に、2024年度以降もワーケーション受入促進のアプローチを行っていきます。
2023年度までの補助事業では、ワーケーションを受け入れる施設の環境整備などハード面での支援をメインとしてきましたが、2024年度はワーケーションプログラムやアクティビティなどの作成、広報、人材の育成など、ソフト面をメインとして支援を行います。
また、首都圏企業へのアプローチとして、合宿型ワーケーションの実施経費の一部負担、千葉県ワーケーションを知ってもらうための広報活動の強化、千葉県内でのワーケーションに関する情報のポータルサイト「ちょっとちかばでワーケーション」や動画でのPR活動の継続などを行う予定です。
さらに、観光庁でも注目されている子育て世代を対象とした子どもと一緒の親子ワーケーションへの地域での取り組みなども支援し、促進していきたいと考えています。
南房総エリアに期待すること
「南房総ワーケーション」をはじめ、複数のワーケーション関連団体や施設が存在し、積極的に取り組みを進めている南房総エリア。今後は、一部の事業者や施設の点での取り組みを連携して面として広げ、南房総エリア広域で展開することができれば、企業や個人の様々なニーズに応えられるのではと期待しています。
地域資源が多い南房総エリアでは、地域ならではの体験や地域プレイヤーとの交流での、SDGsやチームビルディング、企画力・営業力向上など企業ニーズにあったアプローチが可能だからです。
ワーケーションというイメージが未だ統一されていない中、企業ニーズやメリットをしっかり目に見える形で成果としてアウトプットできる取り組みを進める千葉県ワーケーション。
これからもワーケーションの実施地として選ばれるよう、地域の取組を支援し、受入促進を図っていきます。